トゲトゲしっぽの飼育・繁殖記

我が家のトカゲたちの記録を残しています。
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我が家のトカゲ飼育を支えるスマート化製品

最終更新日 : 2025-05-05

はじめに

屋内カメラが故障し買い替えたので、ついでに我が家のトカゲ飼育を支えるスマート化製品についてまとめておきました。

字ばかりですがご容赦ください。

トカゲの飼育を始めたころにお手製でやっていたものが順繰りに製品として出てきており、この数年で自身が不在の際の不安を減らした飼育ができるようになっています。

どの製品を使うのが正解、というわけではなく、こういうことをしたいために、こういう機器に支援してもらっている、という一例としてご紹介しますが、電気の取り扱いの誤りは火災に直結することを念頭に置き、十分ご注意の上、ご自身の住環境や飼育スタイルに合わせた製品を選択してください。


目次


支援してもらいたい点

トカゲの世話自体は週2回の給餌、水分供給、フン取り程度しかありませんが、
毎日行うこととしては、ライトの点灯および消灯があります。
また、春季、秋季のエアコンをつけっぱなしにしない期間における温度管理があります。
さらに追加として、人の気配に敏感な生体用に平時の餌食い確認、交尾、出産の期間中の映像保存も行いたいので、この2点をスマート化+カメラを使って飼育の支援してもらっています。


ライトの点灯および消灯

前提として飼育しているトカゲが(飼育して分かったことですが)日本の状況に適応できるという点があります。
そのため、このあたりは日ごと変わる日本の現在の状況に合わせた設定を行いたいと考えていました。
飼育開始時はプログラムタイマー式のものを使用していましたが、5年ほど前から Amazon スマートプラグに置き換えています。
プログラムタイマー式では不便に感じていたタイマーの時刻が徐々にズレる点を NTP による時刻同期
季節による時刻変更を手動ではなく、点灯消灯時間を日の出、日の入時刻に設定できるため、季節によって日照時間の設定を変更する必要がなくなります。
また、出先からプラグ自体のオンオフが Alexa スマホアプリから操作可能になっているため、点灯消灯時間を無視した強制的な通電の制御が可能です。
停電でエアコンが停止し、復旧した際にもプラグを強制電源オフ(日中時間帯は通電オンになりライトが再点灯してしまうため)にすることで熱源をすべてオフにできる、という有事を想定した場合の保険としては十分かなと思っています。


1500W まで対応しており、電源タップが接続されていますが、今のところ問題は発生していません。
電源タップは2年で交換しています。

現在ではスマートタップなど、1個口単位で電源を管理できるものもありますが、そこまでの必要性は感じていないので、一括で制御する手段を取っています。


エアコンによる温度管理

夏場は基本的に24時間つけっぱなしになるので、特に制御したくなることはありませんが、
執筆時点(2025/05/05)の気候などは真昼間だけ冷房をオンにしたい、という要求があると思います。
そこで Nature Remo mini 2 を使用し、室内温度が既定の温度に到達すると自動で冷房がオンになるように設定しています。
令和時代のエアコンですとダイキンや日立製品などは専用スマホアプリから制御が可能になっていますが、古いエアコンの場合、赤外線でリモコンから制御しており、こういうことは後付けでやることになってしまいます。
これを Nature Remo mini 2 を介する(リモコン代わりにする)ことで、出先からでも専用スマホアプリからエアコンのオンオフが可能になります。
温度計も搭載(気温分解能は0.5℃)されているため、窓際にこれを設置して、部屋が暑くなり始めると事前に設定したオートメーションが動作してエアコンが動き出し、室温を下げる、ということを実現できます。

赤外線リモコンなら大抵は対応しているはずですが、一部対応していないリモコンもあるようなので、こういった赤外線リモコンの代わりにリレーするような製品を購入の際は取り付け済のエアコンに対応しているかどうかをよくご確認下さい。

また我が家はオートメーションによるオフは一切使用せず、停止したいときは手動で停止します。
複雑な条件を組む必要は無いですし、そんなに頻繁にオンオフしたいものでもないので。


映像の保存

以前は Raspberry Pi にカメラを付けて…ということをやっていましたが、現在は Switchbot 屋内カメラを各ケージに1個ずつ置く形で落ち着きました。
数ケージしかない、というのも大きいと思います。

  • 録画が出来る
  • 専用アプリで出先からでもケージの状態、トカゲの行動が見られる
  • 動体検知が(それなりの精度で)出来る
  • ナイトビジョンモードがあり、(我が家は昼行性なのでほとんど無意味ですが)消灯後も動く生き物が見られる
  • マイクロ SD カードが挿せる(1枚x128GBがMAX)ので、128GB なら1週間ぐらいの連続ビデオ録画が出来る
  • ネットワークが不通でオフラインになった際に通知してくれる

ring も良いかと思って試してみましたが、自分のように1ケージごと見たい、というよりも、カメラが1周首振りできるので、飼育部屋などをお持ちの方がぐるっと飼育部屋全体を見渡したい場合に向いているのかなと思ったのと、ストレージがサブスク型(Switchbot はローカルマイクロ SD カードが可)だったのが自分の要求にはアンマッチでした。

Switchbot のスマホアプリの出来がイマイチではありますが、ハードウェアとしては2年ほど毎日使用して1台故障しただけで、十分な耐久性がある印象です。

また屋内の映像を撮影するというプライバシーを十分に考慮したい製品ですが、今のところ情報漏洩といった類の話も聞いていないので、しばらくはこのまま Switchbot を使用するつもりです。


番外編 : 温湿度計

こちらも現在では様々な製品が出ているので好みの製品で良いかと思いますが、
未だに数年前に作った Raspberry Pi で動作する温湿度計が稼働しています。
過去には UVI を測定したくて、これにセンサーを追加したものを動かしていました。
最近は特に新規の紫外線センサーが出ていないこと、また、絶対値よりも相対値(経年劣化、故障の把握のため)が分かっていれば十分かな、ということで M5Stack + VEML6070 で簡易的なものを作って使用していました。
温湿度も現在の数値が欲しいわけでなく、過去数か月~数年のロガーとして動作してほしいことがほとんどだと思うので、特に変更する必要性も感じていません。


利用する上で把握しておきたい点

トカゲ飼育における最大の障害は停電(特に夏季)というところに尽きるのはトカゲを飼っていれば共通認識かと思うのですが、停電以外のスマート化の弱点として Wi-Fi が使えなくなる、機器のメーカーのサービスが停止することで継続稼働はするものの閲覧・制御が出来なくなる点にあります。
これが指すことは、

  • Wi-Fi ルータが壊れると出先からの制御は不可
  • Wi-Fi ルータの上位の ONU が壊れても NG
  • 接続している光ファイバーケーブルに不具合が生じても NG
  • お住まいで契約しているインターネット回線に問題が生じても NG
  • スマート化のメーカーが提供するサービス停止が発生しても NG
  • 機器自体の故障が発生しても NG

となり、管理できる点が増えるのと同じくらい障害点が増えています。

これらは機器自体が信頼できる/できないという話ではなく、構造上、これらの障害により利用不可になりえる、という話です。

電源タップであれば通電のオンオフのリモート操作不可、エアコンであればリモート操作不可、屋内カメラであれば存在意義が疑われるリモートから映像確認が不可、といった具合です。

機器に依存しすぎる環境設定や過度なスマート化はむしろ害悪で、最悪、動かなくても生き物の生命維持にはなんら影響のない範囲に留めておくことが重要だと思っています。

過去には自動給餌やらも考えましたが…。

ちなみに Switchbot の屋内カメラは、疎通が取れなくなった時にスマホに通知が上がる点が地味にありがたいです。
4台が稼働しており、すべての屋内カメラがオフラインになった場合、この事象からルータ以上のレイヤの故障 or 停電が分かるためです。


まとめ

我が家のスマート化の利用における方向性と、実際に使用している機器についてご紹介してみました。
分野的には進化が早いところで、ハードウェア、ソフトウェアの進化の一方でいつ製品、サービスが終了しても良いように、それを前提として利用しています。
たまたまリリース順に製品をそろえていった結果、すべて異なるメーカーになっていますが、それはそれで上記のような障害やサービス、生産終了時に一気に全てを変えるのではなく、一つずつ交換できる、と逆にメリットと思うようになっています。
反面、全部スマホアプリが独立しているので面倒な点がありますが、ソフトウェアの出来もメーカーによってバラつきがありますので、機能重視、操作性重視と自身の利用の方向性によって使う製品を変えてみると良いと思います。